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第2回 「デジタルと社会をつなぐ研究会」開催!

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「デジタルと社会をつなぐデザイン」研究会 第2回 レポート

「デジタルと社会をつなぐデザイン」研究会の第2回目の会合(イベント)を、6月6日にUDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)およびKOIL Terraceにて開催しました。本研究会は、産業技術総合研究所(産総研)・人間拡張研究センターが主催する、デジタル技術を活用した社会志向型事業のデザインに関する議論やコミュニティ形成を目的とした研究会です。

今回のイベントでは、企業のデザイン部門や新規事業開発部門、および、大学の産学連携担当者を中心に、総勢28名の方にご参加いただきました。今回は、かなり早い段階から多くの参加申し込みをいただき、定員いっぱいの状態での開催となりました!

当日は、柏の葉キャンパス駅前のUDCKに集合。冒頭、産総研の渡辺より、本研究会の趣旨を説明しました。また、UDCKタウンマネジメント(UDCK-TM)の大山さんから、柏の葉のまちづくりの歴史や現在のスマートシティの特徴について説明していただきました。

イベント前半のメインコンテンツは、柏の葉スマートシティのミニツアーです。参加者の皆さんには、イヤホンを装着していただき、UDCK-TM大山さん、UDCK八崎さんの先導・解説のもと、柏の葉スマートシティの特徴的な施設を歩いて回りました。

最初に向かったのは、駅前の大型商業施設(ららぽーと柏の葉)内にある「まちの健康研究所 あ・し・た」。ここは、健康・ヘルスケアに関連する、さまざまなイベントやコミュニティ活動が行われる地域拠点です。地域住民が気軽に集まることのできる場でありながら、企業や大学との連携も進んでおり、様々な展示もなされていました。

その後、柏の葉の駅周辺の道路上に設置された、「AI カメラ」や「ウォーカブルサイン」、新しい商業施設、まちに設置されたベンチなどを見学しながら、本研究会の後半セッションの会場である「KOIL Terrace」に向かいました。KOIL Terrace に到着した後は、6F のバルコニーへ。スマートシティ全域を眺めつつ、今回のツアーでは現地に行くことができなかった、さまざまな施設を紹介いただきました。

バルコニーから会議室に移動し、後半セッションのメインコンテンツである、柏の葉のリビングラボ事例の紹介と対話ワークショップです。
事例紹介では、まず、UDCK-TM の大山さんから、柏の葉スマートシティのまちづくり、エリアマネジメント活動全体の中における「リビングラボ=市民共創の場」の重要性についてお話いただきました。次に、柏の葉のリビングラボ「みんなのまちづくりスタジオ」を牽引している UDCK 八崎さんから、具体的な共創活動やプロジェクトをご紹介いただきました。当日は、一般的な報告会などでは広く共有されないような「本音」の部分も共有いただき、大変有意義な講演でした。

最後に、参加者の皆さんに 5 つのグループに分かれていただき、「リビングラボの可能性と課題」についての対話を行うワークショップを行いました。リビングラボを実施したことがある方、実施したことはないけど興味がある方など、多様な参加者の方々に、リビングラボの可能性(リビングラボへの期待)やリビングラボの課題(困難さ)を考えていただき、それをもとに、対話を行いました。
リビングラボの可能性(リビングラボへの期待)に関しては、生活者(ユーザ)とリアルな接点を持てること、生活者の生の声を技術やサービスに開発に活かせること、地域の様々なプレーヤーの横のつながりができて総合的な問題解決につながること、などが挙げられました。一方、リビングラボの課題(困難さ)としては、持続的に運営するためのリソースの確保、生活者のコミュニティの形成、地域でつくった成果をいかに展開可能にするか、などが挙げられました。ここで課題として挙がったものは、どれも本質的で重要な課題です。すぐに解決策が見つかるようなものではありませんが、今後、研究や実践を行いながら、相互に情報交換や対話を行い、徐々に解決策を見つけていければと考えています。

終了後には、参加者の皆様にアンケートにご回答いただきました。ご回答いただいた皆様からは、非常にポジティブな評価をいただくことができました。今回頂いたご意見は、次回以降の企画・運営に活かしていきたいと考えています。

【UDCK/UDCK-TM様の事例紹介への感想(※一部抜粋)】

・街を創るというスケールでものごとを考えていて、その手段の一つとしてリビングラボが存在していることが印象的でした。
・気軽に参加できる取り組みは素晴らしいと思います。
・Webで市民が気軽に意見を投稿できる仕組みを構築し、参加のハードルを下げるなどの工夫が印象に残りました。
・とてもわかりやすくお話しをお伺いする事が出来ました。参加されている市民の方のコメント等も聞けたら面白いかと思いました。
・まちづくりにおいてリビングラボは今後必要不可欠になっていくのかなと思いました。とはいえ、まだまだ取組事例も少なく他企業は挑戦しづらいことが課題だと思います。

【イベント全体への感想】

・大変、楽しく参加させていただきありがとうございました。
・参加者同士の交流会は繋がりが広がり、とてもありがたいと思いました。
・参加者の交流を深める仕掛けを期待したいです。

本研究会は今年計4回開催を予定しています。今後参加を希望される方はぜひお問い合わせいただければ幸いです。

文責:赤坂 文弥

開催概要

イベント名:「デジタルと社会をつなぐデザイン」研究会 第2回会合
主催:国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間拡張研究センター
協力:株式会社AIST Solutions
開催日時:2024年6月6日(木)15:00-17:30
開催場所:UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)およびKOIL Terrace
参加人数:28名

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