近年、「スマートシティ」に代表されるような、先進的なデジタル技術を活用して社会課題を解決することで、ソーシャルイノベーションを推進する取り組みが注目を集めている。スマートシティに対する社会的な期待は高いが、その一方で、技術中心的なアプローチで実行され、人間中心の視点が不足していることも多く、様々な批判や反発も生じている。そのため、望ましい未来社会を構想し、デジタル技術を含むサービスシステム全体（＝デジタルサービスシステム）を人間中心の視点でデザインする手法が必要とされている。そこで我々は、望ましい未来像への社会変革を実現するためのデジタルサービスシステムの設計を支援する新規設計手法「Digital Future Design Method」を開発し、その有用性を実証するためのケーススタディを実施した。その結果、社会（Social）領域、デジタル(Digital)領域、物理（Physical）領域の総合的な視点から、未来像に基づくデザインを可能にすることの有用性を確認した。

Fumiya Akasaka, Yuya Mitake, Kentaro Watanabe, Yuri Nishikawa, Jun Ozawa (2023). Digital Future Design: Designing Digital Service Systems based on Future Visions, In Proc. the ServDes2023, pp. 1277-1298.

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